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2007年11月18日 (日)

喜蔵独り(十二) 作、歴史侍

Sigabou

(志賀坊高原からの眺望)

二人は完全に押し包まれていた。いかな服部といえど、これでは敵わない。
喜蔵はかなりの手傷を負い、意識も薄れてきた。
「服部!おぬしこそ生きるのだ!そして家康に伝えろ!為信殿は立派に反乱軍を鎮圧したとな!!」
最後の時が近づいている。
「我は喜蔵!!取って手柄とするが良いぞ!!」
喜蔵は自分に討手を集中させるためにそう叫び、走りだした。
そして、服部からは見えなくなっていった。

ここは広船志賀坊高原。眺めの良さは筆舌に尽くし難く、津軽平野はおろか遠く権現崎まで一望できる。
服部は大垣城攻めの功を認められ、家康から新しい名を与えられていた。
服部長門守康成
(つまらん名だな)
眼下には完成したばかりの高岡城が見える。
(喜蔵よ。おぬしが愛でたこの津軽のために、俺も生きてみるかな)
服部の心の中を、一陣の風が吹き抜けたようだった。

喜蔵独り 完)

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コメント

すばらしい
毎回楽しく読ませてもらったぞ
この地の背景が目に浮かぶように感じられた作品だ
写真も津軽平野を風が吹き抜けている様子がよく分かるし


私はと言うと手の調子が思わしくなく
ブログの更新もいまいち出来なさそうだ
これから忙しい時期に突入するだろうけど
「れきしざむらい」同様こちらもよろしく

投稿: Nak | 2007年11月18日 (日) 17:54

ありがとう
自分自身も存分に楽しんだぞ。この機会を与えてくれたNakとこのブログに感謝。

投稿: 歴史侍 | 2007年11月18日 (日) 21:55

地元の名所・史跡をも取り入れた
名作でした!!
ぜひとも外伝の執筆を(笑)。

投稿: Tak | 2007年11月21日 (水) 18:24

ありがとうございます
またなんかおもしろいこと考えましょ。

投稿: 歴史侍 | 2007年11月24日 (土) 20:26

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