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2007年10月 7日 (日)

喜蔵独り(六) 作、歴史侍

Arayajyou_2

(新屋城跡)

喜蔵の館の中。服部は最近、毎日ここでごろごろしている。
「いいのか服部。為信殿はすでに出陣されたぞ」
「構わぬ。美濃など俺の脚なら三日で着くわ」
為信と共に美濃大垣城攻めに向かわねばならぬ服部であったが、これでは為信に仕えているのか喜蔵に仕えているのかわからぬ有様だ。
「御館様、客人がお見えなのですが・・」
「どうかしたか?」
「それが・・」
「何、虚無僧とな」
服部は姿を消した。

その虚無僧は尺八を吹きながら待っていたが、喜蔵の顔を見るなり深くかぶった天蓋を無邪気に脱いだ。
「俺だ。源次郎だ。」
「おお源次郎!上がれ上がれ!」
隣の新屋城主、新屋源次郎とは幼なじみであった。
「喜蔵、おぬしの身を案じて参った。三成方につくとは誠か」
「三成も家康もない。我ら領主は領民の為に働くだけだ」
「危険すぎる。もし家康が勝ったら・・!」
喜蔵は遮った。
「それでこの尾崎の、そして津軽の領民の暮らしが立つというなら、この喜蔵独りの命など安いものよ」

(続)

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コメント

尾崎と新屋は目と鼻の先
いろいろと繋がりがありそうだね

投稿: Nak | 2007年10月 8日 (月) 12:02

虚無僧登場♪ですね。嬉しいです。
お暇な時に”喜蔵関連map”を是非upして下さい。江戸留守居役用に。。

投稿: 和装美人 | 2007年10月 8日 (月) 12:42

んじゃ来週はその手でいきますか

投稿: 歴史侍 | 2007年10月 8日 (月) 21:33

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